AIと役割分担して業務が2営業日→5分に。それでも「もったいない」と言われた理由

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先日、社内の勉強会で自身のAI活用事例を発表しました。

題材は「メンバーのメンタルケア」。といっても、ケアそのものをAIに任せたわけではありません。サーベイでアラートが出ているメンバーへ、すぐに声をかけるための仕組みを作った話でした。スコアだけではメンタルを判断しきれないから、不調に気づくまではAI、最終的に声をかけて話を聞くのは人間。そう役割分担したんです。

この仕組みによって、異変に気づいてから動くまでの時間を大幅に短縮できました。そこは褒められたものの、「もったいない」というフィードバックももらいました。

最初は、何がもったいないのかわからなかった。でも話の続きを聞いて、なるほどと思わされたんです。今回はそこで得た気づきを共有します。

異変に気づいてから動くまで、2営業日→5分に短縮

私たちは毎月、エンゲージメントサーベイでメンバーの状態をウォッチしています。

それまで、アラートが出たメンバーへの対応方針は、一人ひとりを長く深く見てきた先輩に都度相談して決めていました。育休明けすぐの私はすべての情報を把握できていなかったので、アラートが出るたびに先輩から背景を教えてもらい、誰が動くのがいいのかを決めて、ようやく本人に連絡する。ここまで、早くても2営業日かかっていました。

そうこうしている最中も、本人のしんどい状態は続いてしまう。そこで、サーベイのスコアに社内のデータ(入社時期や担当プロジェクト数、先輩の頭の中にしかなかった過去のケア履歴)、その他社内の情報をAIで掛け合わせて、「今どういうサポートが必要か」を判定するツールを作成しました。

レビューをもらいながら精度を高め、最終的には先輩確認を不要に。その結果として、朝の5分で判断してそのまま本人に連絡できるようになりました。

「AIは気づくため、人は関わるために」と線を引いた

ただ、全部をAIに任せることはしませんでした。

サーベイのスコアに表れてこない不調は、必ずあるからです。だから最後は、人が会って確かめる。「AIは気づくため、人は関わるために」走ると、明確に線を引きました

……するとこのAI活用について、上司からはこうフィードバックが返ってきました。

従来比較でスピードが上がっていることはすばらしい。

だけど、「ここから先は、AIには任せられない」を、自分の基準で決めるのはもったいない。

と。いわく、

「たとえば、海外のAIアシスタントツールでは表情や声色からAIでコンディションを計測する機能がもう実装されはじめていたりする。『これはAIにはできない』と思うことも、世界基準で見れば、もうできるかもしれない。だから現在地に留まることなく、AIに任せる領域をどんどん広げていってほしい」とのことでした。

たしかに私は、「ここまではAI、ここから先は人間」と、強く線を引きすぎていました。進化しつづける世界では、その思い込みが"遅れ"につながる。上司の言葉で、そう気づかされました。

「AIには任せられない」は、いったん疑うことにした

数値だけで人の心を判断しない。ここは変わらず、今後も守っていくつもりです。

一方で、私が「AIにはできない」と思っていたことは、世界を基準にすると「できる」かもしれない。AIと人の役割分担は、一度決めたら終わりではなくて、技術が進化するたびに見直していくものなんだと思います。

だから「AIには任せられない」と決めつけるのは、まだ早い。これからは「できるか、できないか」で線を引くのではなく、「AIに任せるためにはどうするか?」から考えるようにしたいと思います。

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THE MOLTS編集部

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